5月15日 18時30分頃 小池都知事 ライブ配信 文字起こし

小池都知事:こちらは新宿、東京都庁。都知事の小池です。ほぼ毎日18時30分から、新型コロナウイルスに関する東京都の最新情報を、ライブでお届けいたしておりますが、今日は金曜日です。この後は19時15分から英語での放送もいたしております。さて、緊急事態宣言、東京においては、今も続いております。1日も早く平穏な日常を取り戻すためにも、皆さんと共に、ご協力よろしくお願いを申し上げます。またストップして参りましょう。さて今日の最新の状況をお伝えいたします。陽性者が今日は、なんと一桁、9名となりました。念願の一ケタ台であります。うち、濃厚接触者が3名で、調査中が6人。海外渡航歴のある方いらっしゃいません。

そしてこれまでの累計がですね、5,000人を超えておりまして、5,036人。そして現在入院しておられる数がですね、こちらが1,077人にまで減りました。現在の宿泊療養者の数字、こちらも100人を切っておりまして、99人ということで、逆に自宅療養の方がまだ255人いらっしゃるということであります。そして退院された方々はですね、3,386人に達しております。今日は感染者が9名で一桁になったと思ったら、こちらの方、また悲しい思いです。亡くなられた方、7人いらっしゃいます。死亡なさった方は、累計219名。お亡くなりになられた方々のご冥福、心からお祈りを申し上げます。


最近の流れを見ておきたいと思います。こちらですね、これ、ずっとお示しをしているわけですけれども、直近7日間の平均が、21.4人にまで減りました。また陽性率でありますと、こちらも7日間の変動で、移動平均を用いてお伝えいたしますと、昨日の陽性率が3.7%にまで減っております。一昨日が4.3%ですから、0.6ポイント減ということになります。とはいえ、引き続き、気を引き締めてまいらなければなりません。よろしくお願いいたします。

そして昨日ですね、国は、政府の対策本部を開催されて、39県が、この緊急事態特定都道府県から解除されたということ、であります。一方で、都は引き続き、同じくこの特定警戒都道府県とされております。つまり、東京都はまだ、緊急事態宣言中だということであります。で、今東京はですね、未だ感染拡大の、ここが大体現時点かなというところでありまして、まだまだ、これがちょっと気を緩めると、ひゅーんと上って行ってしますということで、まさに東京アラート継続中ということでございます。東京アラート継続中ということであります。都民、事業者の皆様方には、これまでと同じように徹底した外出自粛、そして施設の使用停止、お願いを申し上げます。また、あの、都道府県をまたいでの移動は極力避けていただきますように、STAY in TOKYOでよろしくお願いを申し上げます。

そして本日は、昨日の政府の、東京都がですねそのまま特定の都道府県で留まるという発表がございましたので、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるための、ロードマップということを、考えて、その骨格を発表したところであります。現在の緊急事態措置に基づく自粛要請から、次のステップである、段階的な、例えば要請を緩和する場合、再度の感染拡大がまた見られたっていった時には、逆戻りで再自粛をお願いするということなど、これからの工程表などを、目安としてお示しをしたところなんです。



で、具体的にはですね、感染状況として、新規の陽性者が、こちらにありますように、20人を切る。それからリンクの不明率、それから週単位の陽性者の増加比、これらが一定未満であるとき、それから、医療体制、医療提供体制がどうなっているのか。モニタリングについて、ということで、これらの指標を、総合的に判断を行って、外出の自粛や、休業要請の緩和を実施していくと、判断をしていくと、いうものであります。また、感染状況の指標の数値がですね、一定の目安を超えますとですね、それまでずっと来たけれども、また、このピンと上がって、その時には、東京アラート、警戒警報ですね、こちらを発動いたしまして、改めて、再度の感染拡大の警戒を呼びかけ、またその、それでも効果が現れない時には、そしてまた複数の指標の数値がですね、一定の目安を超えた場合には、これが逆戻りコース。休業要請などを、実施することになります。ま、言ってみれば、お店開けたり閉めたりというようなことになりかねないわけであります。

ということで、これらの方、流れの中において、まず、ま、あの、緩和するような状況になった時ならば、まずは博物館や美術館など、文化的な施設から行ってまいります。ステップ0、いま、ステップ0ですね。そしてステップ1になりますと、このように博物館、美術館、図書館など、そこから緩和をしていく。で次にクラスター歴が、クラスターが起こったと、そういう履歴がない、かつ、3つの密が重なりにくい施設。これがステップ2になります。最後にステップ3でありますけれども、こちらは、これまでにクラスターが出てしまったという施設や、リスクの高い施設以外といったステップを踏んでいくということであります。で、ただし、大前提があります。この、もう一度始める、仕事などを始める際にはですね、ソーシャルディスタンスを確保するため、例えば入場制限などを行ってもらう、などなどであります。ま、今ご紹介したのは骨格でございますので、このロードマップは、来週中にも改めて公表させていただきます。

はい、今日のお客様。この現場にに来ていただきました。この感染症の拡大防止に向けた、動画をですね、西浦先生、この後出ていただきますけども、北海道大学大学院の西浦先生に監修していただきまして、動画を作成いたしましたので、これについて、ご覧いただきたいと思います。都民の皆さんにはですね、感染者数、減少するところですけど、原点に戻りますと、このウイルスというのは人と人との接触で広がるものですので、それを動画にすると、こんなになります。ご覧ください。

≪動画が流れます≫



動画:人との接触削減のため、街にいる人の数を減らすこと。人との距離を取り、向き合わないこと。この2つの徹底で、短期間での感染終息へ。終わらせよう、私たちの行動で。

小池都知事:はいということでですね、あの監修にご協力いただきました、北海道大学大学院の教授でいらっしゃいまして、厚生労働省クラスター対策班で、感染状況を分析しておられる西浦先生、今日もお招きをいたしました。いま、わかりやすい動画をご紹介したわけですけど、皆さんにお伝えしたいポイントは何でしょうか。

西浦氏:この感染症というのは、接触をなくすと防げるということが、随分分かってきましたよね。そこで分かることというのは、できるだけ皆さんに会う機会をなくすということと、どうしても会わないといけない時には、ちゃんと距離を取って、2m以上開けて、接触という定義を満たさないようにするということなんですね。その2つというのが、どうすればいいのかというのを皆さんにも考えてもらうきっかけで、まず、その、重要なのはこの2つですよというメッセージを届けるために、このようなまとめ方をしてもらいました。

小池都知事:なるほど。あの、キャラクターがとても分かりやすいと言いましょうか、あの皆さんにですね、改めて、このウイルスは人と人との接触があって、移るものだから、ここをどうやって、止めていくかっていうことなわけですね。そして、この番組ではですね、あの、都内の感染者の状況も毎日お伝えをしているわけですが。先ほども、いよいよ、一番新しい数値として、感染者数が一桁になったという、ある意味、あの、皆さんのご協力のおかげだなと、いうことをつくづく思うわけですが、この推移や現状をご覧になってどのように分析されますか。

西浦氏:はい、あの、感染者数はすごくよく減少しているんですね。それはとっても喜ばしいんですけれども、今人口の中というのは、感染し得る人と感受性を持っている人であふれてる状態です。ですから、そのステイホーム週間が仮に終わったとしても、人の流れが増えてくると、どうしてもまた感染者が増えるということになります。で、今はその院内感染であったり家庭の中で起こる感染が中心なんですけれども、一方で、少しだけなんですけれど、居酒屋であったり、あるいは夜間の接待飲食業というんですかね。そこをきっかけにした感染者が出てきていることも事実です。ですので、それについては、とっても強い懸念を僕は抱いていますので、簡単に解除とならない可能性さえ、そこはちゃんと抑えられないと、危険だという印象は持っています。


小池都知事:先生の分析では、やはり、ここで気を緩めると、一気にパンと跳ね上がると、いうそういう警告をしておられるわけですよね。ちょっとこちら、ご紹介いただけませんでしょうか。

西浦氏:こちらですね、横軸を発病時刻にして、今までの東京の感染された方の数をプロットしているものです。で、それぞれの点線があるんですけれど、この最初の点線というのが、東京都での外出自粛要請をして頂いた時。4月7日のところが、政府による外出自粛要請ですね、あの、緊急事態宣言です。で、5月の31日に、もしかすると東京も解除される可能性があるというところで、今までの感染者数に、数理モデルを適合させることによって、フィットしています。問題はその後なんですけれども、もしも今までと同じような生活にすぐに戻ってしまうと、これまで緊急事態宣言前に増加していたのと同じ増殖率で、感染者数が増えてしまう可能性があるんですね。

一方で、クラスターが発生してる危険な場所っていうのは、もう皆さん分かってるわけです。その院内、施設内を除いても、夜の街であったり、フィットネスクラブであったり、いくつか列挙することができる場所はわかっていますので、そういった場所での、接触が10%ぐらい抑えられると、少しだけ、増えるのが遅れると。半分くらいまで我慢できると、再流行を起こさずに済むかもしれないという、そういうシュミレーションですでね。ですので、解除された後も、感染者は必ず潜んでいるだろうと考えられるのが適当なのが、この感染症の特徴です。ですので、しばらくの間は、リスクが特別に高いと考えられるところでの接触を、できる限り避けるということが大事だと思います。

小池都知事:ま、いくつかの、あの都市で、既に第2波が、おさまったと思ったら、急にまた第2波が突然起こってしまうという例がありますけど、何かこう、第2波の方がかえってしつこいような、なかなか対処するのに、面倒なような、そんな印象があるんですけど、いかがでしょうか。

西浦氏:そうですね。あの第2波と言われるようなとこ、あるいは再流行というのが起こったところで共通しているのは、クラスターが見られてるような、やはり密な場所で起こっています。あるいは、これまで分かったこと通りの場所で起こっているんですね。で、問題なのは、この感染症の感染者がやっぱり目に見えていない部分で、何人かいらっしゃるというのが確実そうで、なので、感染者数として報告される人が減ったとしても、必ずしも全体が消えてしまうには、もう少し時間がかかるということだと思います。

小池都知事:なるほど。ま、あの昨日、国は39の県をですね、緊急事態宣言からの解除ということですが、ま、あの今もお話がありましたようにですね、あの、これから、ステイホームだけでなくて、ステイイン東京ということを申し上げていますし、また、あの、今回1都3県で、解除はされなかったというのも、人の動きが、人流がですね、近隣県と昼夜人口が300万、 東京は増えますのでね、そういったことで気をつけなければならないこと、まだまだ沢山あると思います。都民の皆さんが、1日も早く、この平穏な日常を取り戻す、そのために必要なことは何でしょうか。

西浦氏:あのー、今一度辛抱して、接触を追跡することができるまで、感染者を減らして、保つということなんです。今の時点では、東京都内の保健所の方々に聞く限りでは、接触を追跡することできてますから、この状況を保つということが大事なんですけども、そのためには、やはり屋内の接触を避けると。つまり、今まで3密と呼ばれていたところを避けるという原則は、もちろんですけれども、人と人とが面会する場合は、原則として2m以上の距離はあけると。お店もやっていただきたいと思っています。個人の努力だけではなくて、お店で、テーブル置く間隔をあけると、いうような、事業者の方も、できる限りの努力をして頂ければなと思っています。

小池都知事: なるほど。先ほどちょっとご紹介いたしましたけれども 東京都として、宣言が解除に向かうように今、最大の努力を皆さんにも、と共に、進めているわけですけど、今日、ご紹介した、このロードマップについては、どのようにお考えになりますでしょうか。

西浦氏:はいあのー、流行が改善してくるとですね、文化活動であったり、あるいはスポーツだとか、ま、親しみの持てる活動から、日常に戻っていくということを、段階的にできるというのは、とても良いことだと思うんですよね。皆さんの協力と努力で、それを成し遂げられるというのが、現実的に見通せるのは、本当に素晴らしいと思っています。達成しようとしている都民の方々に敬意を、私からも表したいと思っています。ただ、その他の、都道府県での解除というのが、今されてきてるわけですけれども、それは東京で接触をもう始めていいというような、免罪符のように受け取っては絶対にいけないことですので、再流行するリスクも相当にありますので、段階的に、社会は、再度機能し始めるので、辛抱強くやっていくと、いうことが必要だと考えています。

小池都知事:なるほど。ま、ほんとにあと一息というところですけど、まだまだ、このウィルスっていうのは、難敵であるということを、改めて、確認しておきたいと思います。西浦先生、今日もありがとうございました。


え、さて、ここからは東京都のお知らせをお伝えいたします。まずあの、現在都民の皆様には、感染拡大防止、そのために、引き継ぎ不要不急の外出自粛をお願いをしているところであります。それから、自宅で長時間生活されていますと、まあ、ストレスがたまるといった方、多いと思います。心配されて、いま、そういう中で心配されていますのが、パートナーからの暴力、いわゆるDVです。で、都といたしまして、配偶者暴力相談支援センターとしまして、東京ウィメンズプラザ、そして東京都女性相談センターで電話相談をお受けしているんですね。こちらの東京ウィメンズプラザの方では、英語、中国語、韓国語、タイ語、タガログ語、この5つの言語での対応を行っております。で、相談は匿名で行いますから、あの、お気軽に困ったこと、相談してください。そしてその内容についても、秘密は厳守をいたします。相談料はかかりません。それからDVで不安を感じたら、まずは一人で悩むことなく、まず相談ということで、連絡先はこちらになります。

次に生活面などで不安を抱える外国人の方などの相談に多言語で対応する、電話相談の窓口、改めてお知らせをいたします。外国の方にとってはですね、この感染症でどうしたらいいのかと不安に思われる方、多いと思うんですね。で、都はこうした不安などに対応する、電話相談窓口、現在東京都外国人新型コロナ生活相談センター、ま、英語名の頭文字をとりますと、トコス(TOCOS)、こちらを開設しています。現在、やさしい日本語や、英語、中国語、韓国語、加えてベトナム語、ネパール語など、合計で、14の言語で相談をお受けしております。こちらも相談内容に応じて、専門的な窓口、機関や、それからあの、必要な機関の方に、しっかりと、お繋げをして参りたいと思います。

え、その際、相手先の窓口で、外国語での対応ができない場合には、トコスが通訳の代わりもさせていただきます。で、開設から約1か月が経つんですけど、1,000件を超える、大変多くのご相談が寄せられております。で、トコスですが、土日と祝日を除きまして、平日の午前10時から午後5時までの相談となります。引き続き皆さんの周りに、新型コロナの影響で、お困りごとのある外国人の方などがいらっしゃいましたら、どうぞこちらトコス、をご案内くださいませ。

え、東京、いまだ感染拡大の危機の中にあるという、その意識、また改めて、皆さん確認して参りましょう。まさに、東京アラートは、そのまま続いていると、いうことであります。そして、これからもですね、気を引き締めながら、えー、これ、新しい当たり前を作っていく。出口、出口という言葉が聞こえますけれども、むしろ、新しい当たり前を、の社会を作っていく、入口にあるんだということを、心に刻みながら、今週を終えたいと思います。ご視聴、誠ににありがとうございました。

以上 文字起こし㈱InStyle
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