7月6日 14時00分頃 小池都知事 臨時記者会見 文字起こし

小池都知事:はい、えー、一夜明けまして、本日この記者会見、これから2期目に向けた決意、そして、速やかに取り組んでいく政策、これについてお話をさせていただきたいと存じます。その前に改めて、九州、熊本、鹿児島、今日は宮崎ですか。大変な豪雨になって、大きな被害が出ております。謹んでお悔やみを申し上げるとともに、皆様方にお見舞いを申し上げたく存じます。また要請がございましたら東京都として支援をしていきたいと考えております。本日は、2期目に向けた決意、そして速やかに取り組んでいく2点の取り組みについて、具体的には、新型コロナウイルスの感染症対策、そして都庁の構造改革について、これを中心に申し上げたいと存じます。またずっとオンラインでの選挙を進めてまいりましたので、昨日は、メディアの皆様方には、いろいろ代表という形でご不便をおかけしたかと存じます。最初から最後まで徹底したオンライン選挙となりまして、最後にまた密を作るわけにもいかず、あのような形になりましたこと、ご了解いただきたいと存じます。

それでは本題に入りますけれども、まずこの4年間、常に都民ファーストの姿勢、都民が第一だと、ある意味当たり前のことなんですが、この姿勢で職員の皆さんとともに、都民の皆様のための東京大改革に取り組んできたわけでございます。そしてこの度の知事選の結果でございますが、そうやって職員とともに進めてきた都政が、都民の皆様方に評価された結果であると、このように受け止めております。で、先ほどあの、職員向けの庁内放送を行いました。その際は、そうした思いを職員と共有をいたしまして、東京大改革をさらに進化をさせる、その意味で、ちょっと足しまして東京大改革2.0、この旗印のもとで、都民の皆様の付託になんとしても応えていきたいと考えております。改めまして、そうした決意を固めたところでございます。

そしてこれからの4年間でございますが、世界の都市間競争というのはますます激化してまいります。そして人口が減少する。これは日本全体において、また超高齢化のうねり、これは特に東京は加速度的にやってくる。そういう東京にとって、大変重要な時期にあたるわけでございまして、そうした中で都民の皆さんの幸せを、最大限の幸せを追求していく。その為には、喫緊の課題であります、新型コロナウイルス対策、これを加速していくということが重要です。また東京大改革2.0の柱にあげておりました、3つの点がございます。それは都民の命を守り、そして稼ぐ東京の実現。2つ目が、人が輝く東京。そして3つ目が、都民ファーストの視点での行財政改革、構造改革であります。これらの取り組みを、着実に推進していく所存でございます。改めて、この大きな、そしてまた重い責任に、身の引き締まる思いでございますし、またこれまで私の都政運営を支えてくれた職員と共に、1日1日都政に課されました使命に全身全霊で取り組んで参りたいと考えております。

そこでまず、感染拡大要警戒ということをお伝え致しました新型コロナウイルスの対策についてお話をさせていただきます。コロナ対策に全力を尽くしてまいりますが、そのためにも次の3点、速やかに取り組んで参りたいと考えております。まず1点目でありますが、私の公約にも掲げさせていただきました東京版のCDC、疾病対策予防センターの創設でございます。この準備を早速進めてまいります。東京版CDCというのは、都や区市町村、そして病院、研究機関が持つそれぞれの情報を分析、評価して、危機管理において適切な判断を行うとともに、都民の皆様に正確な情報発信を行う拠点となるものであります。現在都の保有しております健康安全研究センターなどがございますが、それらの機能を集約をする。そして東京都自体の機能強化を図っていく。それに加えて、国立感染症研究所や厚生労働省のクラスター班、そして東京にはたくさん大学もございます。大学などとも有機的に連携することで、危機発生時の備えを固めていくというものでございます。感染第2波から都民の健康を守る。そのために早期の実現に向けて検討を進めてまいります。

2点目がですね、検査体制、医療提供体制の強化、充実でございます。検査体制につきましては、最新機器の導入支援、そして大学との連携体制の構築、検査実施場所の拡大によって、1日あたりの処理可能件数を1万件まで向上させるというものであります。ちなみに、これまで1日の対応能力というのが3000件、3100件というふうに申し上げて参りましたが、ずっと積み上げて参りまして、現時点ですでに6000件対応ができるという状況にまで改善しております。それからさらに、医療提供体制でありますけれども、専門家による院内感染対策チームの創設、感染症患者の受け入れを行います医療機関に対しての都独自の経営支援、そして妊産婦のウイルス検査などこれを進めてまいります。今申し上げたのが2点目。

次に3点目でありますけれど、地域と連携した感染拡大防止対策を積極的に推進をして参ります。都内におきまして広がりが見られる感染拡大、これを防止するためには、まず地域に密着した取り組みの強化は不可欠でございます。そのためには、地域の実情を理解している保健所、そしてまた区市町村との連携、それによって積極的な検査や感染防止対策を進めることが何よりも重要でございます。最近で申し上げますと、池袋を有している豊島区であるとか、それから歌舞伎町を有する新宿区と、より緊密な連携を取らせていただいているのも、現在も進んでいる感染症の拡大、これをですね、止めていく、抑え込むという、そのための連携でございます。で、今後ですね、この連携の仕組みや、また都としての支援の在り方については、区市町村の皆さんとさらに協議をしていきたい。これを具体化するために、医療提供体制の強化であるとか充実、そして経済活動と都民生活を支えるセーフティネットの充実などを盛り込みまして、今年度6度目になる補正予算案を今週中に編成をいたしまして公表したいと、そのようなスピード感をもって対応したいと思います。

それから2番目の今日のお話する点でありますけども、都庁の構造改革についてのお話でございます。私は今回の都知事選でこれまでの東京大改革をバージョンアップしますよと申し上げてきた。で、これを東京大改革2.0という旗印をあげさせて頂き、今回366万票を超える皆様方の、都民の皆様方の、このご支持を頂いたところでございます。これをエネルギーにして、しっかりと東京大改革2.0を進めて、都民の皆様方へのサービス、そして都民の皆様方の生活、もちろん健康、そして教育、福祉、これらをしっかりと進めて参りたいと思います。そして東京大改革2.0を進めるにあたっては、先ず隗より始めよの精神のもとで、3つの視点に立って、都庁そのものの構造改革に着手をいたします。

で、まず業務フロー、そして役割分担など仕事の進め方をですね、改めてゼロベースから見直すことであります。例えばこれまで当たり前だった仕事のやり方について、もっと良いやり方はないだろうか、無駄はないだろうか。ゼロベースで改めて見直してみる、疑ってみるということでございます。そして押し寄せるデジタル化の波にも乗り遅れることなく、むしろ東京から改革の波を先導できるように、AIそしてICTなどの最先端技術を徹底的に活用してまいります。行政サービスのオンライン化はもとより、現在の都庁職員が行なっている、様々、日々の手続きなどございます。これらの作業を効率化することで、むしろ職員が、よりクリエイティブな仕事で能力が発揮できるように、そのような流れを作っていきたい。そして都民にその利益を還元していきたいと考えております。ただこうした見直しの構想を立ててもですね、実現しなければ何の意味もございません。

そこで、実現の障壁となる、なり得るですね、様々な規制、国であったり都であったり、様々な規制があるわけでございますけれども、これについても、改めて強い問題意識を持って、見直しを図って、また必要であれば、国にも働きかけをしていきたいと考えております。こうした都庁の構造改革を進めることによって、新型コロナウイルス対策はもちろんでありますし、また都政が今後直面するであろう様々な課題にも即応できますように、財政力、組織力、この強靭化を図って、都民サービス、Quality Of Serviceと呼んでおりますけれども、QOSよくクオリティオブライフと言いますよね、人生の質ということでいますけれども、QOS、Quality Of Service、この更なる向上につなげてまいりたいと考えております。都庁の構造改革、そして都庁がこれから向き合っていかなければならないポストコロナという新たな時代の改革を見据えまして、構造改革推進チームを立ち上げて参ります。そして武市副知事をリーダーに据えまして、宮坂副知事がサブリーダー。そして近々ですね専任の理事を配置をいたしまして、今申し上げましたように、都におけます様々な構造改革、これを取り組んで参ります。

社会構造改革につきましては、デジタル化、そして産業構造の変化がめまぐるしく起こっております。そして今私たちが目の前で起こっている、この変化の波をどう捉えるのか。どう動いていくのか。有識者との意見交換も経まして、これについては9月末には提言をまとめて、早速取り掛かっていきたいと考えております。併せまして、都庁の構造改革についてはですね、これまでの延長線上を辿るわけではありません。大胆な発想と視点に立った提言を取りまとめていきたいと考えております。それから社会構造改革、都庁の構造改革につきましては、東京の未来を描く上でですね、欠かせないピースでありますので、具体的な方策を年度内を目途といたしまして、構造改革実行プランとして取りまとめの上、今後策定いたします長期戦略にもしっかりと反映させていきたいと考えております。

私は、現状維持は後退に他ならない。ただ今いる所に居続けるということは、時代の流れによって、それは後回しと言いましょうか、取り残されてしまう、後退してしまう。現状維持は後退である。都民の理解と共感に基づいて進めてまいりました東京大改革は、この改革の手を緩めることなく、早速都庁の構造改革に着手の上、東京大改革2.0、その先にある明るい未来の実現に、都民の皆様とともに力強く進んでまいりたいと考えております。一夜明けまして、360万票頂きました、その都民の皆様の思い、そして将来への夢、これらをしっかりと受け止めながら、一つ一つ、時には大胆に、時には着実に、前へ前へと進めていきたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願いを申し上げます。私からは以上でございます。

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