5月12日 18時30分頃 小池都知事 ライブ配信 文字起こし

小池都知事:こちらは新宿、東京都庁。都知事の小池です。ほぼ毎日18時30分から、新型コロナウイルスに関します、東京都の最新情報を、ライブでお届けいたしております。5月6日までだった緊急事態宣言、今月末まで延長となっております。1日も早く、平穏な日常をとりもどそうということで、皆様方とともに、ストップ、感染拡大をストップして参りましょう。

さて、今日はですね、あの、最新情報をお伝えするわけでありますけれども、東京都では、患者情報のデータを現在精査をいたしております。そこで今日から、項目を増やしまして、わかりやすくお伝えをしたいと存じます。で、これまで入院、そして宿泊療養、自宅療養、この患者さんの総数を合計して入院中としてお知らせをいたしておりましたが、それを少し、それぞれ区別をいたしまして、それぞれの人数をお知らせするということであります。

今日の18時の時点で、新たな陽性者数、28人です。そしてそのうちの、濃厚接触者数が15人、海外渡航歴がある方はいらっしゃいません。その他調査中が13人。え、これまでの陽性者、累計いたしますと、もう5,000人近くなります。4,987人になります。続いて、現在の入院中でございますが、1,413人であります。えー、現在の宿泊療養者数は、125人、これホテルですね。それから、自宅におられる自宅療養者数が352人となります。退院の累計、退院されました方の累計は、こちらは2,901人。本日亡くなられた方、ちょっと最近多いです。7人でいらっしゃいます。死亡者の累計が196になりました。お亡くなりになられました方々のご冥福、心からお祈り申し上げます。

そして、陽性者の直近の7日間平均、いつものように見て参りましょう。赤い折れ線グラフの方です。5月11日、昨日の時点で直近7日間の平均が28.6人に下がりました。え、しかしながら、ここが、こらえどころというところではないでしょうか。それから陽性率でありますけれども、こちらも7日間移動平均、でお伝えをいたしております。そのデイリーで区切りますと、日曜日、月曜日、両方5.6%という陽性率になりました。それから御蔵島で発生、御蔵島の方で、感染者が出たわけでありますけども、その方に関連する濃厚接触者を調べました。全員のPCR検査を行って、全員陰性と出ました。ご安心いただきたいと存じます。ウイルスとの戦い長丁場、引き続き気を引き締めて参りましょう。

そして、新型コロナウイルスの感染を調べる手段っていうのが、ご存知のように、PCR検査がありますけれども、その他に、抗体検査、抗原検査というものがあります。まず、抗体検査でありますが、こちらは血液を採取して、検査を行います。そして感染歴を調べることができます。新型コロナウイルスにかかっても無症状の方、または軽い症状の方、もおられるわけで、こうした方々も含めまして、この抗体検査によって、感染の経歴を調べて、感染実態の更なる把握につなげることができるというものです。一方、抗原検査でありますが、こちらの方は、例えばインフルエンザの検査で経験された方もいらっしゃると思います。鼻などの粘膜を採取して検査を行って、ウイルスに今現在感染しているかどうか、短時間で調べることができます。ま、現在行なっている、このPCRの検査と併せて実施することによって、検査体制の強化につなげるということができます。感染症を調べられます抗体検査、現在の感染の有無を短時間で調べられる抗原検査、それぞれの特徴を生かしていくことが重要になってきます。

そこで今般、東京大学先端科学技術研究所、プロジェクトリーダーの児玉教授が中心となりまして、新型コロナウイルスに関しましての、抗体大量測定プロジェクトが発足致しました。現在このプロジェクトには、東大病院など4つの大学病院、そして2つの研究所が参加し、東京都からは、東京都医学総合研究所が参加をいたします。で、この研究では、1日最大500件を検査できる測定器を使用しまして、既に東大病院、慶應大学病院などでは、測定が始まっております。え、東京都医学総合研究所の方には、5月中に村上財団からの寄贈を受けまして、測定器1台設置をすることといたしておりまして、6月から、都立病院、保健医療公社病院と連携して、月3,000件の抗体検査の実施を目指して、研究を開始するという予定となっております。

で、今後継続的にこの抗体検査を実施して、地域ごとの抗体保有率を調査をする。で、それによって新型コロナウイルスに関する診断率の向上、疫学調査など、感染拡大防止対策に役立ててまいります。で、これに加えまして、国と連携をいたしまして、新型コロナウイルスに対しての、都民の抗体保有率の調査も行う予定といたしております。

当初5月6日まででした緊急事態宣言でありますけれども、5月31日まで、約1か月延長をされたところでございます。そこで今日はですね、新型コロナウイルスから、実際に、罹患して、回復された方の、生の声を、聞いてみたいと思うんですね。で、そこで、今日はですね、Aさんというお名前にしておきます。罹患されてその後無事に回復されて、今はテレワーク中という、都内在住の会社員でいらっしゃいますAさんから、直接、どんな体験をされたのか、どうやって苦しい思いをされ、回復されたのか伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。退院されたばかりと伺っていますが、メッセージに、まず募集しましたところ、投稿していただいてありがとうございます。早速なんですけれどもね、まずどのようにして、この新型コロナウイルスに感染したということがわかったんでしょうか。

A氏:ある日、仕事から帰ったらですね、ちょっと倦怠感がありまして、体温を測ったところ、38.8℃ありましてですね、その段階ではまさか自分がかかったとは正直思っておりませんでして、ただその状況がやっぱり、2、3日続きまして、保健所の方に連絡をしたところですね、もしかしたら新型コロナウイルスに感染してるかもしれないので、あの、ぜひ受診をしてみてくださいってところで発覚しました。

小池都知事:なるほど。そうして、実際にこの検査を受けられたということで、そして陽性が分かった。ま、その瞬間大変不安だったと思いますが、いかがですか。

A氏:そうですね、自分自身もちょっと不安ではあったんですけれども、むしろその、周りの方にですね、やっぱり感染してないかとか、あるいはあの、家族にですね、移ってないかということが、正直先に気になりましたね。

小池都知事:そしてその後、どのようにされたんでしょうか。すぐその病院にいらしたんでしょうか。

A氏:そうですね、まず私自身、検査を受ける前までは、かかってると思ってなかったんですけど、念のためと思いまして、自宅内でですね隔離をして、家族と距離を置こうというふうに、まずしました。で、実際分かった後にはですね、あの会社でありますとか、子どもの学校とか、あの、かかりつけの先生とかの方に色々ご連絡をしたという形でしたね。

小池都知事:そして、ご自身が入院をされたということですね。院内での状況はいかがでした。

A氏:私がもう入院した際にはですね、ご家族でご入院されている方とか、あとは、もちろん高齢の方もいらっしゃいましたし、少し状況が回復されて、重症患者の病院から、逆に転院されてきた方とか、様々な状況の方がいらっしゃいました。

小池都知事:ご家族はそもそも感染されなかった。

A氏:家族はしていないです。

小池都知事:よかった。じゃあお一人で入られたということですね。他の、そこの、病室、病棟というのは、皆さん陽性の方ばかりということで、一人部屋でいらしたんですか。それとも何人かご一緒だったんですか。

A氏:元々、6人の大部屋がですね、4名で使用するような形で、患者間の間も開けて、換気もしやすいような状況で利用させて頂いてました。

小池都知事:なるほど。そして入院されている間はね、ご心配だったでしょうけれども、何度か検査もあったわけでしょうか。

A氏:そうですね。もう入院しまして、すぐPCR検査も実施していただきました。先生方とか看護師の方々と、色々、日々の体調をお話をしながら過ごしておりました。

小池都知事:医療従事者の方達も大変だと思いますけれど、実際に、この患者として見られていかがでしたか。

A氏:そうですね、本当に先生とか看護師の方々、大変だなと思っていたんですけれども、それぞれ私の部屋でも4人、私を含めて患者さんいらっしゃったんですけれども、それぞれ接する時に、手袋とかも、変えてらっしゃったりとか、あと、ビニールのエプロンのようなものですね、日々変わっていったりするので、そういう意味でいうと、メディアでよく報道されているように、やっぱり医療備品がどんどん減っていったり、あるいはなくなっていったりというのが、間近に感じられました。

小池都知事:なるほど。結局そのPCR検査ってのは、最初に病院で、陽性が確認されるための最初の1回ですよね。その後も何回か受けられたんでしょうか。

A氏:そうですね。私の場合は6回、退院するまでPCR検査を実施させていただきまして、実は一番最初はですね、陰性で結果が返ってきたんですけれども、その後3回連続陽性となりまして、最後ま、2回連続陰性という結果が出たので、退院をさせて頂いたという状況になっております。

小池都知事:そのたびに結果が出るまで心配だったでしょうね。

A氏:そうですね。やっぱり、陽性が続いてくると、いつ陰性になるのかなってのは考えましたね。

小池都知事:でも、あの最後は陰性が確認をされて、退院ということで、入院されてから何日ぐらいおられたんでしょうか、病院の方には。

A氏:私は、3週間入院しました。

小池都知事:まあ、その間、色々とご心配だったと思いますけれども、差し入れなんかもあったんですか。

A氏:あのー、ちょっと家族とかはですね、会えないという状況があったので、会社の方がですね、本を送って頂いて、良い機会だからしっかり読書しろというふうに言われて読んでおりました。

小池都知事:なるほど。そうやって体のことも心配でしょうし、また仕事のことや、精神的なプレッシャーもあったと思いますけれども、あの、この間、コロナウイルスを経験したお一人してですね、どういうことを皆さんに訴えたいでしょうか。

A氏:先ほど申し上げさせていただいたように、もちろんそのかかってしまった自分自身もですね、いろいろ考えたり、不安になることはあるんですけれども、やっぱりその周りの方、家族含めて、感染させてしまったり、あるいはしてしまう可能性があるということが、この病気はすごい怖いなというふうに正直思っておりまして、やっぱりその日々気をつけることももちろんそうなんですけれど、もちろん、かかったかな、あるいはかかったことが分かった時にはですね、まあ自分のそのお会いになられた方とかですね、家族にすぐ伝えて、その後の対応を適切に行っていくということが、非常に大事かなという風に思っております。

小池都知事:なるほど。今あのご自宅に戻られて、この間、連休も終わったということもあって、仕事のことが気になるでしょうが、今どうしてらっしゃるんでしょうか。

A氏:そうですね。今はテレワークで、自宅で仕事をじっとしているという感じですね。

小池都知事:これまでテレワークはしておられました。

A氏:いや正直ほとんどやってなかったですね。あの3月下旬ぐらいからは、多少やってましたけれども、本当にあのタイミングでってのが正直なところでした、はい。

小池都知事:でもう大丈夫ですかっていうか、テレワークを使いこなせますか。

A氏:そうですね。あのまあ、あの、結果的にという言い方もあれかもしれませんけども、やっぱりまぁ、働き方も含めて、あるいは仕事の仕方も含めて、考えたり、実際、トライする、良い機会になったかなと思っております。

小池都知事:なるほど。はい、まぁ、今回ご自身がね、コロナに感染されて、まあどうでしょうかね、これからもね、 A さんのような、ご経験をですね、この番組なども通じて都民の皆さんに、絶対にかからない、それから移さない。そのことをお伝えしていきたいと思っています。最後に一言、何か都民の皆さんにメッセージありますでしょうか。

A氏:はい、あのもう本当にですね、医療従事者の方々、あるいは保健所の方々も、日々、大変な中でご対応いただいていることに対して、感謝しております。やっぱりあの、今私が実は罹患した時はですね、そこから直接宿泊療養を利用させていただくというルートがまだなくてですね。そのこともご相談してたんですけども、なかなかできず、最終的には入院させて頂いたんですけれども、今は軽症の場合はですね、そのまま宿泊療養にご案内いただけるというルートもあると伺っておりますので、是非ですね、自身の体調管理もそうですし、ご家族とか皆さん周りにうつさないかからないというためにもですね、是非、あの、宿泊療養もご利用いただければと良いのではないかなという風に思っております。

小池都知事:はい、ありがとうございます。あの、どうぞ、それでも体力回復されまして、お元気にこれからもご活躍ください。今日はありがとうございました。ということで、今日はですね、実際に罹患されて、回復された方の直接のお声、体験について伺わせていただきました。ま、誰しもですね、思うことは、自分だけは感染しないというふうに思ってるんですね。だけど、感染したかなと思っていても、自分の行動が非難されるということを恐れて、周りに言い出しづらいという人もいらっしゃるかと思います。でもこのAさんの場合もですね、早速、他の人にうつしてはいけないっていうことで、対応されたということは、素晴らしいと思いますね。このコロナ、見えざる敵、正しく恐れなければなりません。正しい知識を得て、素早く関係機関に相談を行ってください。そして感染を拡大しないように行動していただきたいと存じます。今が正念場です。一丸となって、この感染拡大防止に向けて、取り組んで参りましょう。

さて、今日はですね、本日電話でご出演いただいたAさんの他に、いくつかメッセージもいただいております。30代の男性ですが、私は毎日、マスク、手洗い、うがい、3密を気をつけていたのに、感染をしてしまいました。あんなに辛い時間を過ごすことは、二度としたくありません。一番はステイホームです。まだ感染していない方に、このコロナウイルスが恐ろしく、感染したら、辛い。そのことが伝わることを願います。30代の女性です。感染を防ぐには、家から一歩も出ない、外部との接触を遮断するしかないと思います。やってください。一人一人の自粛という選択、するしかするかしないかで、今後の日本を良くも悪しくもします。ということで、実はですね、経験された、感染を経験されたメッセージ、たくさんの方々から頂きました。これらのメッセージをお伝えして、また、さらにですね、東京都ホームページに緊急事態措置継続ポータルサイトの方に、このメッセージ掲載をいたしますので、ご覧いただきたいですし、また僕はこんな経験したんだと、いや、ここを気をつけなくてはいけないといったようなコメントを、さらにお寄せいただければと存じます。


さて、ここでですね、改めて相談窓口のお知らせであります。新型コロナウイルスに感染したかもしれないと思われた際は、こちらにご相談を、お願いをしたいと存じます。そして今日、最後のお知らせでございます。先日発表いたしました、大学生の皆さんのアルバイトの機会、東京都が提供させて頂きます。今日からの募集開始ということで、お知らせ致します。感染症の影響で、アルバイト収入を失って経済的に困難な状況にある大学生などの方々を対象としまして、東京都の非常勤職員としての採用となります。採用予定者については、最大、もともと190名って言ってたんですが、なんと600名まで増やしまして、拡大をいたしました。で、採用後は感染拡大防止協力金の支給を始めたところです。この事務であるとか、それぞれの局で、あの、いろんなあの事務がございますので、そちらの方に従事していただく予定となっています。支援情報ナビ、総務局のホームページで、アルバイト、学生、ということで検索して、探してください。大学生などの皆様には、大変ご苦労されてる方、多いと思います。未来の東京を担う若者の皆さんに、夢、希望を失って頂きたくない。そして、学業続けて、新しい社会の担い手として、しっかりと、力を発揮していただくように、東京都挙げて皆さんを支援して参ります。

そして最後に、今日はですね、看護の日なんです。今週一週間、看護週間なんです。で、看護の心をみんなの心にをテーマにして、実は今日がナイチンゲールの誕生日にちなんで制定をされたということであります。この、感染者の皆さんのお世話をしておられる医療従事者、看護師の皆さんを含めて、大変ご苦労されておられます。感謝を申し上げたいと思います。また、皆さんが感染しないこと、そのことが、この番組見ていただいてる皆さんが感染しない、このことが、看護職を含むすべての医療従事者にへの、何よりのエールとなります。最前線でこのウイルスと戦っているすべての方に感謝、そして皆さん一人一人の力を束ねて、全力で立ち向かって参りましょう。どうぞ、今、まだ、宣言の、期間、5月末まで続いています。まだ最中です。これからも気を引き締めて、引き続きのご協力、よろしくお願いをいたします。本日もご視聴、ありがとうございました。

以上 文字起こし㈱InStyle
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