6月12日  14時00分頃 小池都知事 会見 文字起こし

小池都知事:本日の記者会見についてお伝えいたします。その前にこの素敵なマスク、ホノルル市長から頂きました。アロハシャツの素材を使っている様なんですけど。横田さん、お亡くなりになった、北朝鮮に拉致されました横田めぐみさんと再会を果たせないまま87年の生涯を閉じられた横田滋さん、ご逝去につきまして、謹んでお悔やみを申し上げたいと存じます。国際情勢においてですね、朝鮮半島微妙な複雑な状況になっているわけでございますけれども、これはあの、拉致というのは国家の主権が侵されている問題であり、そしていまだ現在進行形の犯罪であるという、この、国としてまた国家として、この問題、1日も早く解決できるように、またその機運を高めていくように、ご逝去の伴って、そのことが必要だと強く感じている、この旨お伝えしたいと思います。そして東京からもですね、拉致された東京都の職員もおりまして、この拉致がそのままになっている方々、まだたくさんいらっしゃいます。東京都としましても、できること、ずっとやり続ける、そのことを、ここで申し上げておきたいと存じます。

そして、新型コロナウイルス関連でありますけれども、まず、今日のというか、昨日ですね、モニタリング指標、昨日の時点の状況を改めてお伝えをしておきます。新規陽性者数が17.9人。そして接触歴不明の率が48.0で50を下回ったいうこと。週単位の陽性者数も増加比が1を切りまして0.98ということでありました。そして重症の患者さん21名、入院患者数が237名になっております。1日も早いご回復をお祈りいたします。PCR検査の陽性率は1.6%ということで、ずっと低い数値が出ていると思います。それから相談窓口での相談件数でありますが、1178件、あの、結構皆さん、ご相談の方々、受けておりますので、ご心配の方はどうぞご相談いただければと思います。で感染状況を示すのが、3つの指標ありますけれども、これが何も、あの、緩和の目安を下回っていること、そしてまた、下の4つは逆に医療体制を示すわけでありますが、こちらも十分な医療体制、医療提供体制が確保されているということで、昨日、審議会も開きました。審議会の委員の先生方からも、アラートの解除、そして緩和のステップを進める、2から3へということはいずれも妥当だとのご意見を頂いたところであります。これらのことを総合的に判断をして、東京アラートを昨日、解除をいたしました。今日の午前0時から、ステップ3へと移行をいたしました。本当にこの、ここまでたどり着くにはですね、何よりも都民の皆さん、事業所の皆さんのご協力あってのことでございます。改めて皆様方のご協力に、感謝を申し上げる次第でございます。

え、それから、今日の午前0時からステップ3に移行いたしまして、そしてこれによってですね、休業要請などはほぼ終了っていうことになります。そして今後ですけれども、ウィズコロナという新たなステージに立っているという事を、皆さんと認識を共有していきたいと思います。そして第2波に備えた適切な感染の拡大防止策を講じながら、経済社会活動と都民生活を営んでいく必要がございます。これまで事業者の皆様方には、新しい日常の定着、お願いしたいと、もう何度も何度も繰り返しお伝えして参りましたが、そのため、都としての取り組みについてもお伝えをしておきたいと思います。まずは都におきましては、基本的な取り組みをまとめた、こちら感染拡大防止のガイドライン、これは既に公表をしております。それぞれ業種ごとにですね、あのコードが付いてますので、そこからダウンロードしていただくという形になっておりまして、そしてこちらには事業者の皆さんが実践すべき取り組み、わかりやすく具体的に示したチェックシート、こちらもですね、これをベースにしまして、こうしてくださいね、こうしましょうね、ということのチェックシートに記載をしている、感染拡大の防止に向けた取り組み、これを入れてチェックして、実践していただくわけでございます。そして感染防止徹底宣言ステッカーということで、特設サイトからダウンロードしていただき、そちらの方にですね、あの店名を書いて、お店の名前書いていただいての、お店の入り口などに掲示をして頂いて、利用者の方々に、わが店はしっかりやってるということを、明確にお伝え頂きたいということです。

ステッカーですが、こちらにQRコードがついてありますので、利用する方々が読み取って、どんなことをやってるのかな、清掃や消毒など事業者の方々の取り組みの内容を確認することができるようになっております。皆様方には施設を利用する方々、そしてそこで働く従業員の方々の安心につなげるそのツールの一つとして、このステッカーについて、是非ご活用いただきたいと。それから、これほぼオンラインで行うわけでありますけども、そういうの出来ないという方にはですね、こちらにお示ししておりますように、電話番号書いてありますので、こちらにお問い合わせをしていただきたい(03-5388-0567)。事業者向けの感染拡大防止ガイドブックもこちらの方も作成をしておりますので、これらを参考にしていただきたい。ガイドライン、事業者が感染拡大防止策のポイント、業種ごとにイラストを用いて、より分かりやすくて整理したものを、これからお配りをするということです。それから専門家によるWeb講習などいたしますので、業界団体と連携した取り組みも準備中ということであります。以前申しました、来週の19日に詳細を公表させていただきます。

それから、先週お知らせをしました都立施設での新型コロナ見守りサービスについてもお伝えをしておきます。こちらのお見せしている、この黄色いポスターですけれども、これは江戸東京博物館などで、今日からもう始めております。この見守りサービスを、今後ですね、民間店舗にも拡大をしていく。そして民間店舗などで、例えばクラスター感染が発生した場合には、利用者の訪問履歴に基づいて、迅速に感染情報を通知する店舗型の見守りサービスの構築につながるというものであります。この取り組みにご協力いただくのは、キャッシュレス決済の事業者などでありまして、その方々は新型コロナテックパートナー企業という名前にいたします。その企業を募集をいたします。募集期間は今日から18日まで、12日から18日まででございますので、是非ご協力いただける企業の皆さま方は、いただきたいと思います。

それから次ですね。あの、働き方改革、そして快適通勤に関しましてのテレワークについてお知らせをいたします。都内企業のですね、テレワークの導入率、このところもうなぎ上りになっていることは何度もお伝えしましたけれども、約6割に達しました。利用される社員の割合も大幅に増加してきて、テレワークはもう明らかに急速に拡大をしているということであります。しかしですね、これがまた元通りになるのはあまりにももったいない。人と人との接触の抑制を図るという意味でも、このテレワークは有効でございますので、この機にテレワークを大胆に進めるべきと考えます。そこでですね、あの、都内全域でテレワークを行える環境の整備を進めてまいります。ご覧頂いてるのが民間のサテライトオフィスの設置が少ない多摩地域に、都がモデル的にテレワークのサテライトオフィスを開設をするというものです。場所はですね、府中、東久留米、国立、この3カ所に設置を致します。で、オープンは7月の20日。駅から近い便利な場所に作りまして、事前予約制で無料で利用できるようにいたします。つまり、あの、多摩地域にお住まいの皆さま方は、このサテライトオフィスで仕事ができてしまうということでございまして、まさにテレワークの拠点を多摩地域に作るということになります。新しい日常のひとつとして、ぜひご活用いただきたいと存じますは。自宅以外の場所でもテレワークを行える環境を整えるということで、一層の普及定着を図っていくということであります。

それから、新型コロナウイルスの関係で多くの公演、イベントですね、これが軒並みずっと延期されてきた、中止されてきたわけでありますけども、その間アーティストの皆さま方は、本当に何もしようがないということで、動画を発信されたりいろんな工夫もされておられましたが、このアーティストの支援ということで、芸術文化活動支援事業、アートにエールを東京プロジェクト、大変な話題を呼んでおりますので、改めてお伝えをいたします。アーティストやスタッフなどの個人を対象にしたこのプロジェクト、緊急第1弾ですけれども、募集の人数を大幅に上回る方からのご応募いただきまして、ありがとうございます。で、そこでですね、今回約4000人の再募集を行います。そうしますと前が16,000人でございましたので、合計で2万人の方に支援を届けることができるようになりました。再募集ですが、6月23日と24日、この2日間を予定を致しております。申込多数の場合は抽選とさせて頂きますのでよろしくお願いします。まだ第1弾で応募いただいた動画ですけれども、アートにエールをのサイトで配信を開始しましたので、是非ご覧いただきたいと思います。

そして今回さらにですね。これに続く新たな取り組みのお知らせであります。具体的にはですね、都内の劇場やホールなどで予定してきておられた公演が中止または延期となった団体を支援するということですね。これらの団体が都内の劇場とかホールなどで無観客や、また入場制限の中で開催をされて、そして一定期間無料配信する公演、これについて支援をしようというものです。300の公演を募集をいたします。300のイベントですね。1公演あたり200万円。この200万円の制作支援金をお支払いするというものです。この取り組みによってですね、都内の劇場、ホールなどにも、ちょっと箱がですね、空っぽだったわけですから、そこで無観客とかのとこで動画を撮っていただくことで、まずそこにお金を支払いするわけでありますので、このホールなどの支援にもなるということで期待をしてるところで、あの公演の撮影動画の編集については別途都が負担しますということで、公演作品をだいたい30分程度の動画に編集をして、そしてそれをアートにエールをのサイトで発信をしていくということです。多くの団体の方々に是非ご応募いただきたいと思います。

それから、コロナの陽性者の方々が大変増えた時期、病院の病床数が圧迫されるというような事態もある時期迎えておりました。そこでですね、あの、その際ホテルを利用する、宿泊療養という形でホテルを利用したわけですが、これは大変効果があったと思います。病床の確保という点で。そこでですね、これが、第2波に備えての話でありますが、ホテルなどの宿泊療養施設の確保をこれからも常に取り組んでいきたいというお知らせですね。これまで、あの、今お伝えしましたように、新型コロナウイルスの感染症患者の中で、無症状、軽症者などの方々に向けて5つ、都内で宿泊療養施設を開設、運営してきたわけであります。これらは契約期間の満了によりまして、今月末からですね順次運営を終了していくということになります。で、現在の新規陽性者も安定しているということですけれども、ここでそれで終わりというわけには、残念ながら第2波に備えていかなければならない。

そこでですね、宿泊療養施設としてご協力いただける事業者を今日から公募しようというご案内であります。具体的にはいつ発生するかわからない、もう来ないのが一番ですけども、第2波が到来する局面で、都の要請に基づいて速やかに施設を開設できるように、あらかじめ覚書を締結していただける事業者様を募集をするというものであります。応募の際はですね、区部で1棟あたり150室以上、多摩地域で1棟あたり100室以上の施設をお持ちの方、さらにWiFiなどのインターネットの環境が整備されているなどの要件を今回つけさせていただきます。公募の期間でありますが、今日から、6月12日から6月23日火曜日までの12日間でございます。事業者の皆様には是非ともご協力頂きたい、よろしくお願いを申し上げます。

改めて、都民、事業者の皆様に申し上げますと、ウィズコロナの時代においてはですね、自粛、昨日も申し上げたように、これまでの自粛でよろしくお願いしますという段階から。自分を衛る、お店を衛る、自粛から自衛の局面に移行していくということを念頭にしながら、新しい日常の定着をお願いを申し上げます。都と致しましては、第2波に備えるための新たな対応、しっかりと進めてまいります。

2番目のお知らせでございますが、こちら、新たな財団です。東京には多くの外国の方もお住まいでございます。この財団は、在住の外国人支援、ボランティアの推進など、人と人とのつながりで地域コミュニティの活性化を図るために、都が新たに設立するということで、コミュニティの活性化を支援する新たな財団の名称をお伝えするということであります。一般財団法人東京都つながり創生財団であります。初代の理事長には、昨日開催しました財団設立時の理事会において、異文化コミュニケーターで、東京女子大学教授でいらっしゃるマリ・クリスティーヌさんが選任されました。マリさんは、異文化交流に関して様々な活動を行っておられまして、また、自ら代表をお務めのボランティア団体での活動も活発に行っておられます。

多文化共生社会、そして共助社会づくりに関する分野での幅広い活躍は皆様ご存じのことかと思います。そこで、これまでのマリさんの知見を存分に生かして、初代の理事長として力を発揮していただけるものと期待をいたしております。今後、必要な事務手続き進めまして、設立は10月1日で、順次、業務を開始してまいります。そして、具体的には、様々な人が安心して暮らせる多文化共生社会づくりとして、外国人相談体制の整備や、相互に助け合う共助社会づくりとして、ボランティア文化の定着、それから、町会や自治会などの地域コミュニティ活性化支援に関する事業も、この財団で推進してまいります。新たな財団のこれらの取組で、新しい日常での都民一人ひとりが輝ける社会をぜひ実現したいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。詳細は、生活文化局にお聞きください。

3番目のお知らせでありますが、練馬のとしまえんです。練馬城址公園、仮称であります。この整備に向けて、今日、西武鉄道株式会社など関係者と覚書を締結いたしましたので、そのお知らせです。この練馬城址公園ですけれども、練馬区の中央部に面積約27ヘクタールで計画された公園であります。これからの整備を予定しております。練馬城址公園の基本目標でございますけれども、都民の憩いの場となる緑と水、そして、災害発生時の避難場所などとなります広域防災拠点、そして、多様な交流活動が行われますにぎわいの3つが柱になっています。これらの目標の実現を目指して、関係者間で連携、協力をしていくというものであります。

この計画地にありますとしまえんの土地所有者が西武鉄道株式会社であります。それから、ワーナーブラザースジャパン合同会社などの関係者と今後の公園整備に向けた覚書を今日締結したということであります。対象区域ですけれども、航空写真ご覧いただきたいと思います。このように、大変広い地区になっておりまして、大正15年にとしまえんが開園して、有名なのは、カルーセルエルドラドという、とてもロマンチックな回転木馬があるところです。90年以上、地域に親しまれているわけであります。計画地の北東部には、ワーナーブラザースによりますハリー・ポッターシリーズのスタジオツアー施設の設置が検討されているものであります。このワーナーブラザースがつくる施設ですけれども、世界で2番目のスタジオツアー施設の場所となります。

1つ目がロンドンです。2つ目が東京ということで、ハリー・ポッターと都立公園との調和を図りながら検討を進めていただいているということで、大変地域にも価値が出てくるということで、嬉しく思うところでございます。今後ですけれど、この覚書に基づいて、段階的に都立公園を整備します。それから、スタジオツアー施設の場所についても、30年間の運営が行われるという中身になっているのですが、その後は都立公園として整備をしていく予定であります。緑と水に満ちた魅力的な公園として、いざというときには、都民の皆様が安心して避難できる公園となりますので、安全・安心と楽しみとがそろった地域になるということであります。詳細は、建設局にお聞きください。

それから、4番目のお知らせでございますが、待ちに待った動物園と水族園の再開が決まりましたので、そのお知らせです。恩賜上野動物園、葛西臨海水族園の再開日は、両園とも6月23日からとなります。開園時間ですが、これまでよりも短縮しまして、10時に入場が始まって、15時が最終入場となって、16時閉園という、少しこれまでよりも短いものとなっていますので、ご注意ください。それから、やはり混雑防止対策が必要ということで、1日当たりの入場者数を制限いたしまして、また、全て事前の予約が必要となります。当面は、上野動物園の入場される方々、1日4千人、葛西臨海水族園は1日3千人といたしまして、園内の状況を見ながら、入場者数を増やしていきたいと考えております。

予約の方法ですが、インターネットか電話でお申し込みください。毎週火曜日の午前9時から、翌週の1週間分の予約ができます。先着順です。そして、第1回目の予約については、6月16日午前9時から開始いたします。そして、23日の再開日から28日までの予約がこの間にできるということになります。上野動物園、葛西臨海水族園、それぞれのホームページで詳細についてはチェックしてください。今日6月12日は、上野動物園のジャイアントパンダのシャンシャンの3歳の誕生日ということでございまして、残念ながら、今日、シャンシャンに会うことはできませんけれども、上野動物園のホームページで、3歳記念企画として、今日からシャンシャンの特別動画を配信しております。ご覧ください。

≪動画が流れます≫

小池都知事:シャンシャンも3歳で随分大きくなりました。体大きくなっても、本当にかわいらしさというのは、変わらないですね。詳細は、建設局にお聞きください。

記者:まず、新型コロナ対策でお伺いします。冒頭、知事おっしゃいましたけども、昨日、東京アラートを解除されてステップ3への緩和という形になりました。今後のアラートの発動とか、それから、ステップ3、2、1、これ、再要請とか、こういった今の仕組みの活用方法、運用方法、これは今後どうなっていくのかということをお伺いしたいと思います。昨日、会議後の事務方の説明では、もうアラートや、それから、ステップという運用の仕方は、当面、いったん中止するというような説明を受けました。もしそうなら、その理由というんでしょうか、今後、これを使わない理由というのを併せて教えてください。

小池都知事:昨日の夜12時をもって、レインボーブリッジの赤い、サンフランシスコのゴールデンゲートみたいに真っ赤にライトアップされた橋でございますが、これがレインボーに戻ったということであります。今後、感染者が再び増加した場合の休業要請などについては、都民生活、経済活動など、様々な影響ということもございますので、配慮しながら判断する必要があるというのが1点です。それから、第2波が生じた場合には、それを防ぐために必要な措置を講じるということでございますが、それに向けて、検査体制や医療提供体制の拡充なども踏まえてまいりますので、新たなステージに入るということで、新たなステージでの適切なモニタリングや、都民、事業者に対する外出自粛、休業の再要請などの呼びかけの在り方などについては、改めて専門家の方々のご意見なども伺いながら進めてまいりたいと考えております。それから、これまでのモニタリングの20人や再要請50人という数字もございましたが、医療体制などの状況も改善をされてきている。それから、検査体制をさらにこれからも増やしてまいりますので、そういった意味で、このモニタリングの指標などにつきましては、再確認をしていくための皆様方のご意見、専門の方々のご意見も伺いながら考えていきたいということであります。

記者:念のため確認なんですけど、そうすると、現行の東京アラートの目安という数字が超えたとしても、アラートを出すということは、もう当分ないということですか。

小池都知事:これまでの考え方、これまでの環境などをベースにつくられた指標でございますが、これからの新しいステップというか、新しい環境に、新たなステージに入るということから、それにふさわしい体制をつくっていくということになります。それはできるだけ早くしてまいります。

記者:もう1点、すいません。東京都知事選への対応についてお伺いしたいんですが、本日の夕方に対応については会見をしていただけるということなんですけれども、この時期に、そういったこの場を設けられた、その判断の理由というところだけ教えてください。これまで知事は新型コロナ対策に集中するためということで、言及を避けておられました。新型コロナも一段落したというご認識でこのタイミングを選ばれたんでしょうか。

小池都知事:詳細については、既にお知らせをしているかと思いますけれども、この後、場を設けていきたいと考えております。ただ、考え方としましては、やはり昨日の審議会などを経まして、新しいステージに入ったという、また、新しい日常へ入り、その準備ができたということでございまして、1つの区切りであり、かつ、議会における補正予算も通ったということで、これらの環境を考えてのことでございます。詳細については、夕方ということでよろしくお願いいたします。

記者:共同通信の恩田です。今日からステップ3で、経済も全面的に再開するかと思うんですけれども、まだまだちょっと事業者の方、苦しい方も多いと思うんですが、知事は以前、追加の支援策に関してもおっしゃっていましたけれども、その検討状況やですね、いつ頃までにまとめるといった何か想定があればお聞かせください。

小池都知事:これにつきましては、今日、ちょうど国会で補正予算が、家賃支援などを含む補正予算が成立したかと存じます。そこで、東京都に対してどれくらいの形で国から支援が来るのか、それらを見極める必要があろうかと思います。また、それによって、その内容については詰める必要があろうかと思います。内示がどの段階で来るのかを待ちながら、色々この間、事業者の方々、厳しい中におられたわけでございまして、どう後押しをするのが最も効果的なのか、それらを見極めながら進めていきたいと考えております。

記者:感染防止宣言徹底ステッカーについてなんですけれども、こちら、オンライン発行ということですので、東京都がお墨付きを与える上で、実効性を確認するような体制というのはとられるんでしょうか。

小池都知事:まず、これは皆様が一種の宣言をしていただくということにほかなりません。ただ、宣言すれば全ていいかといったら、そうではありません。それぞれの皆様の努力には敬意を表していかなければなりません。一方で、ステッカーがあればもういいかというと、逆に、色々な意味で利用者の方々の声なども聞こえてくることでありましょうし、また、どのような形でこのチェックをしていくのかなども含めて、この効果、これを貼っていてもあまりやっていないということが広がり過ぎると、そのものに問題が生じてしまいますので、そこはしっかりと点検できるような形をとっていきたいと考えます。

記者:新型コロナの対応についてお伺いします。東京都内のアラートが解除されてステップ3に移行になって、接客を伴う飲食店についても6月19日以降から再開ということですが、実際、都内ではもう既に営業を再開されていて、やはり都内の日々の感染者で夜の街関連というのがかなりの割合を占めております。実際、都の方も自治体と協力して、見回り隊等々やっておりますが、今後、果たして夜の街の感染者をきちっと抑え込むために、実効性のある対策というのはどういうことを考えていらっしゃるでしょうか。

小池都知事:最近、夜の街関連の陽性者が増えているということは連日お伝えし、また、いつもこれも付け加えて申し上げているのは、若い世代の方が多いということであります。逆に申し上げれば、お店によっては、疫学的な調査、検査を積極的に受けることで、お店で働いている人も含めて、安全性を確認しておいた方がサービスにつながるのではないかというような考え方も全くないわけではありません。そういう意味では、積極的に検査を受けていただくというのは1つでありますし、また、先日、西村担当大臣ともお話をしましたけれども、どのようにして検査をさらに確実にしていくのか、特に夜の街関連ということで、例えば新宿の吉住区長をはじめとする、夜の街でにぎわっているような地域の皆様と連携を深めながら、検査の実施の確保ということに努めていきたいと考えています。

記者:2問お願いできればと思います。1問目なんですけれども、この新型コロナの影響が広がる中でも、東京都の人口が1,400万人を超えたと。過去最高ということなんですけれども、まずこれについて知事の受け止めをお願いできますでしょうか。

小池都知事:私はいつも約1,400万と申し上げてまいりましたけれども、名実ともに1,400万人を超えたということであります。日本全体が今後も持続的な成長を続けていくためにも、それは地方、そして東京がうまく連携して、それぞれが発展をするということが必要かと思います。また、地方が、それぞれ強みや特徴を生かしながら、魅力的な環境をつくっておられると、努力をしておられるわけでございますので、さらにそれを、有効に伸ばされることが何よりかと思います。今日もちょうど、埼玉県の大野知事と東京と埼玉の連携ということで初めての連携会議というのを設けさせていただきました。

首都圏全体ということで言うならば、お互いに県民、都民へのサービスをうまく共有していくことが全体としての経済の成長や社会生活が安心してできるということにつながってくると思いますので、お互いそれぞれともに成長していく共存共栄を、地方、東京をはじめとする首都圏、そして大都市圏との連携ということが必要になってくると思います。あと、例えばこの4年間において、子育てということについて、私も大変力を入れてまいりました。そういった子育て家族の皆様が都市の、特に東京の都心部にお住まいになるケースが最近増えていると思います。そのためにむしろ小学校を大きくしたり、保育施設などの整備など、それぞれの区も、大変積極的にされているということかと思います。そういう意味で、この東京にお住まいになる方が増えてきているのではないかと思いますが、それぞれ良さを生かしながら、共存共栄を進めていくべきだと考えます。

記者:もう1問お願いします。日本高野連が、新型コロナウイルスの影響で中止になった選抜高校野球に出場が決まっていた32校を、今年8月に、甲子園球場に招いて、各校1試合ずつ交流試合をやることになりました。まず、これについての受け止めと、東京からは、国士舘高校が参加されると、することになると思うんですけれども、知事からエールがあれば、併せてお願いできますでしょうか。

小池都知事:はい。すばらしい場を確保していただいて、私自身、高校野球のファンとして嬉しく思います。また、やはり選手にとっては、これはオリンピックもそうですけれども、そこを目掛けて練習してこられたわけでありますので、その場が確保できるというのは大変嬉しいことだと思いますし、また、国士舘高校、頑張ってほしいと思います。いつも2校出るのですが、今回、残念ながら大会の予選で随分負けてしまったみたいで、でも、国士舘に、交流試合でありますけれども、エールを送りたいと思います。この間、学校も休みで、練習もできなかった。これは野球に限りません。段々と新しい日常に入って、そして、これまでとは違うけれども、学校生活がまた復活できるような状況まで戻ってくることを嬉しく思うし、これを続けるためにも、今後も自衛をお願いしたいと思います。

記者:すいません、2問お願いします。まず最初に感染爆発重大局面というふうに知事がおっしゃったのは、ついまだ3月25日のことなんですけれど、この3月25日前後ぐらいから今日までの間で、新型コロナウイルスの対応の中で、一番ここは厳しいなと思った局面ですとか、その局面で、知事が今後の都政のためにこういうところをもっと生かしていきたいって、あと医療体制についても、こういった形でやっていこうと、特に感染爆発重大局面のころは、私たちも夜、レクを聞いていると、感染者の数と病床の数っていうのがほとんど同じだったり、感染者が超えてしまっていることがあったり、本当にまさに病床と感染者の追い掛けっこのような時期が1週間ぐらい、特に厳しい時期があったと思います。そういったことも踏まえた上で、最も大変厳しいと思ったときと、それを踏まえて、今、現在知事が都政に対して、このように生かしていこうという部分をまず教えてください。

小池都知事:3月25日だったと思いますが、感染爆発、重大局面という四文字熟語2つを使って、皆様にそれこそアラート、警戒を発したわけであります。それでも、私はその後も都民の皆様が、色々とご協力、そこから猛烈なスピードで、また猛烈な規模で対応してくださったことが、今につながっていると思います。このコロナで一番もどかしいのが、何よりも2週間前の数字だということです。ですから、この頑張りようというのが2週間後に出てくるっていうのが、なかなかこのタイムラグというのがもどかしいということ、それから何よりもワクチンや治療薬が未だにないということ、これらがまだ非常に不安要素として、今も残っています。それから、新しいステージに入っていると何度か申し上げましたけれども、そこで、第2波への備えということで、今、どのような組織にし、どのような形で進むか、議論して、作っているところでありますけれども、そのベースになるのは、この間の出来事の検証と反省と、そして何がよくて何を改善しなければならないかということがまず必要だということで、その点を指示いたしております。

その中で私自身が一番記憶に残っているというか、今もING形ではありますが、やはりデータです。データの共有がうまくいっていないというのは、今回の一番大きな見直すべきところであります。重症者の数が、52人で止まっていた時期があって、これは何だろうというところから、もう一度、データであるとか、情報がどこからどう発出されていて、どう共有されて、どう処理されて、どう皆様にお伝えができているのかというのは、改めて見直しをすることによって、幾つか数字なども整理をして出し直しをさせていただいた。これはまさしく第2波の時に、最も重要なインフラになるのではないかと考えております。そしてまた、やはり平時と有事では、人員、それからどこで誰が何をすべきかということは、これは、自衛隊で言うと、即応態勢を作っていかなければなりませんので、その点を改めて態勢を取っておりましたが、さらにそれを改善する必要もあろうかと思っておりますので、第2波が起こらないように、それから第2波が起こったときの即応態勢ということをしっかり準備していきたいと考えています。

記者:あとすいません、もう1点なんですが、今日発表のあったアートにエールをなんですけれど、これ非常に人気があって、枠に人が殺到したということなんですけれど、今後、知事としては、特にどういった作品を望んでいくのかって言いますか、なかなか無観客っていうと、演ずるほうもなかなか難しい部分があったりするとも聞きますが、知事としては、こういう発信をしてほしいっていうのがあったらお願いしたいのと併せて、芸術家の皆さんへのメッセージもお願いします。

小池都知事:東京の魅力は、食と文化、この2つは欠かすことができないと思います。今日も、食の専門家の方々が、非常にこの間厳しかったことについて、ご要請に来られました。文化、アートについても、この間は本当に止まった状況で、ただ、一方で、動画で随分配信されていたということかと思いますが、ただ多くはお金になるものでもなかったということだと思います。ということから、このアートの火が消えないように、またアートを大切にしていく東京ということで、今回設けたところであります。どんなものかというのは、それぞれアートでも色々なジャンルがありますから、そこは色々と工夫をして、こんなこともできるんだというようなチャレンジをしていただければと考えております。お待ちしております。

記者:今、見回り隊の話が出たと思うんですけども、当初は東京アラート発動中ということだと思うんですけど、今日を含めて今後はやらないということでよろしいんでしょうか。

小池都知事:端的にお答えいたしますと、東京アラートが解除されております。そして、それに伴いまして、見回り隊、歌舞伎町を回った分ですけど、これは終了とさせていただきます。先ほどの見守りサービスの話ではないです。今のお答えでよろしいですか。そういうことであります。

記者:ステップ3へ移行して、飲食店等の営業が午前0時までできるようになり、さらに来週以降には営業時間の短縮も撤廃されるということで、事業者の方、待ち望んでいたと思うんですが、一方で第1弾の協力金について来週月曜日まで受付をしているということ、おおよそ今、半数の方への支給が終わっているということなんですが、一方で、大体4割ぐらいの方はまだ支給を待っておられるということで、その辺りについてのお考え、状況をお願いします。

小池都知事:第1次の協力金の支給でございますけれども、今日12日の時点で、約7割終了いたしております。そしてまた、書類の関係で、もう一度再チェックなどございますので、この後、残念ながら、チェックと言いましょうか、それらについて少し時間がかかるかもしれませんが、1秒でも早く、お支払いできるようにしたいと思います。今回、なぜそんなに時間がかかるかというと、同じ方が何度もクリックしていることがあります。リターンを押しています。それによって、名寄せであったり、幾つかの書類が抜けているなどもありました。一番多いのは、やっぱり何度も同じ方がリターンキーを押すことによって、エントリーしてしまっている。これはむしろ言ってみれば、システムの立てつけのところで、それを防止する方法があるはずでありますので、そのことも宮坂副知事などの助言も入って、次の第2弾については、できるだけ送る方の手間、そしてこちらの事務についても簡便に、確実にできるようにしていきたいと考えております。

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